Small Talk 2

旅の記録 + ちょこっと日常のあれこれ を綴ります

vermeer1.jpgBunkamuraザ・ミュージアムでやっている、『フェルメール≪地理学者≫とオランダ・フランドル絵画展(シュテーデル美術館所蔵)』に行ってきた。
30数点しか残っていないというフェルメールの作品の中で、男性を描いたものはこの≪地理学者≫と≪天文学者≫の2点のみなのだという。

展示は5部構成になっていて、最初は『歴史画と寓意画』
ここには、聖書の題材などが描かれたものが10点ちょっと展示されており、レンブラントの作品≪サウル王の前で竪琴を弾くダヴィデ≫が含まれていた。
面白いな、と思ったのは、
ルーベンスとヤン・ブックホルストの合作である≪竪琴を弾くダヴィデ王≫
ルーベンスは人気が出すぎて注文に作品が追い付かなかったので、ルーベンスが一部を描き、別の画家が筆を加えて完成させたものが多数あったらしく、これもそのひとつ。ルーベンスが描いたのは頭部と肩の部分だけで、それだけでは人物が誰かは特定できず、ヤン・ブックホルストが竪琴を描きダヴィデ王としての命を吹き込んだとのこと。

他に印象に残ったのは、
≪ネズミのダンス≫
愛嬌たっぷりで可愛らしかった。大きな絵の一部だったとのこと。全体見てみたかったな。


次は『肖像画』
オランダで流行していた大きな丸いひだひだの襟の描写がとても細かくて、そこにばかり目がいってしまった(汗)。
印象に残っているのは、
コルネリス・ド・フォス ≪画家の娘、シュザンナ・ド・フォスの肖像≫
女の子がとってもキュート。

ルドルフ・バクハイゼン ≪男の肖像≫
背景が港の様子になっているのが、なんともオランダらしな、と。


続いて『風俗画と室内画』
ここの最初の展示が、この展示のメイン、
ヨハネス・フェルメール ≪地理学者≫
大航海時代に栄えたオランダらしく、地球儀、地図、コンパスや定規が描かれているほか、地理学者が着ている日本の着物風の上着やコブラン織の布はオランダの市民が裕福な生活をしていたことを表しており、当時の時代を感じさせる絵画という点で面白い。
加えて、この絵の周りに、当時の地図や地球儀、天文儀も展示されていたのだけれど、地球儀も天文儀も長崎にあったものというのが興味深かった。

他に印象に残っているのは、
ピーテル・ヤンセンス・エーリンハ ≪画家と読みものをする女性、掃除をする召使のいる室内≫
窓から入る午後の柔らかな光、椅子の影、窓にぼんやり映る画家の姿など、光の見せ方に徹底的なこだわりを感じた。

アドリアーン・ブラウエル ≪苦い飲み物≫
本当にめちゃめちゃ苦そうな表情をしていて、味覚を絵で伝えることもできるんだなぁ・・・と感心。


4番目は『静物画』
印象に残っているのは、
ヤン・ブリューゲル(父)の工房 ≪ガラスの花瓶に生けた花≫
季節の違う花がいっしょに生けられていて、これが現実のものでなく想像上のものだ、とのこと。

コルネリス・ド・ヘーム ≪庭の欄干の前の野菜と果物のある静物≫
無造作に置かれた野菜や果物に交じって、高価な中国製の磁器の水差しが転がっているのがミソだとのこと。高価なものをぞんざいに扱える=裕福、ということを示しているとのことで、こういう絵とか、貴族の象徴である狩りの絵とかを飾ることが一種のステイタスだったという。ちょっと嫌味な感じでいやらしい。。。

ヤーコブ・フォッペンス・ファン・エス ≪調理台の上の魚≫
切り身になっていたり(サーモンらしき切り身のピンク色がやけに生々しかった)、持ち運びやすいように紐が付けられていたり、死んだ魚たちがいっぱい・・・こんなの絵にしちゃうんだ~、でもって美術館に飾っちゃうんだ~と軽いショックを受けた。

ちなみに、フランドルやオランダの静物画には、頭蓋骨や熟した果物や描かれていることが多く、これらは“人生のはかなさ”を寓意的に表す“ヴァニタス”というジャンルに属するとのこと。さっき、「嫌味でいやらしい」と書いたけど、画家たちはそんな“虚栄”は所詮はかないものだと、観る者たちに訴えかけていたのかもしれない。


最後は、『地誌と風景画』
宗教画などの“おまけ”として扱われてきた風景画が独立したジャンルとして確立されていったのがオランダだったとのこと。
印象に残ったのは、
アールベルト・カイプ ≪牧草地の羊の群れ≫
羊の群れを挟んでいる農夫たちが会話をしている様子がとても自然で素敵な絵だった。

シモン・ド・フリーヘル ≪穏やかな海の上の一本マストの帆船と礼砲を撃つ快速帆船≫
海運(海軍)国オランダらしい絵だなぁ、と。


美術の知識はまったくないし、そもそも芸術的センスもない(絵を鑑賞するという訓練をまったくしてこなかった)ワタクシ、正直なところ、今回の展示は直感的に「好き!」と思える絵も皆無に等しく、音声ガイドがなかったら面白さは半減どころか7割減くらいだっただろう。
絵を楽しむってムズカシイ、、、と痛感した午後でした。

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