Small Talk 2

旅の記録 + ちょこっと日常のあれこれ を綴ります

peterrabbit2016.jpgBunkamuraで開催中の、『ビアトリクス・ポター生誕150周年 ピーターラビット展』に行ってきた。

構成と、展示作品の感想などをメモ。

プロローグ
ピーターラビットの生みの親、ビアトリクス・ポターは、1866年ロンドン生まれ。上流階級に生まれ家庭教師により教育を受ける。
ペットの暗号で日記を書いていたらしく、その一部が展示されていた。

1章 ピーターラビットの誕生
ビアトリクスの家庭教師の息子が病気のときに、4匹のうさぎの絵手紙を描いて贈ったことがピーターラビット誕生のきっかけ。その手紙を受け取った少年は大事に保管していたとのことで、その写しが展示されていた。
『ピーターラビットのおはなし』は最初は自費出版され(私家版と呼ばれる)、安く制作するため手のひらサイズの大きさで、白黒刷りだった(なお、出版社に持ち込んだときにも、手軽に手に取れるようにと言っていたが、断られていたようだ)。

2章 絵本シリーズの世界
『グロースターの仕たて屋』、『りすのナトキンのおはなし』(大きな尻尾を帆にして川を渡る絵がかわいい)、『ベンジャミン バニーのおはなし』(玉ねぎをおみやげにするピーター(↑)がいじらしい)、『2ひきのわるいねずみのおはなし』、『ティギーおばさんのおはなし』、『パイがふたつあったおはなし』、『ジェレミー・フィッシャーどんのおはなし』(蛙が主人公。キモカワイイの元祖?)、『こわいわるいうさぎのおはなし』、『ずるいねこのおはなし』、『モペットちゃんのおはなし』(ねずみを捕まえる子猫モペットちゃんがかわいい)、『こねこのトムのおはなし』、『あひるのジマイマのおはなし』、『ひげのサムエルのおはなし』、『ジンジャーとピクルズやのおはなし』、『のねずみチュウチュウおくさんのおはなし』、『カルアン・チミーのおはなし』、『こぶたのピグリン・ブランドのおはなし』、『まちねずみジョニーのおはなし』などの口絵、挿絵がたっぷりと展示されていた。

3章 ビアトリクス・ポターの人生
湖水地方のスケッチのほか、ビアトリクス・ポターの肖像画、彼女が使っていたパレットなどが紹介されていた。
農場経営にも積極的で羊のブリーダーもしていたというのは驚き。彼女が暮らしたヒルトップ農場は、ナショナル・トラストにより管理され、今でも当時の状態を保っているのだという。

おはなしの内容は意外とダークだったりするけれど(ピーターのお父さんはパイにされてるし・・・)、ほんわか優しい挿絵たちに、癒されました。
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Liverpool.jpg渋谷のbunkamuraミュージアムで開催されている、『英国の夢 ラファエル前派展』に行ってきた。
リバプール市内とその近郊にある、レディ・リーヴァ―・アート・ギャラリー、ウォーカー・アート・ギャラリー、サドリー・ハウスの3館から成るリバプール国立美術館所蔵のラファエル前派の作品が集められた企画展。
ラファエル前派というのは、ルネサンスの巨匠ラファエル以前の絵画への回帰を唱えた一派で、ジョン・エヴァレット・ミレイ、ウィリアム・ホルマン・ハント、ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティを中心にした7人の若者が1848年に結成したラファエル前派兄弟団と彼らの影響を受けた画家たちのこと。

展示は、
第Ⅰ部 ヴィクトリア朝のロマン主義者たち
第Ⅱ部 古代世界を描いた画家たち
第Ⅲ部 戸外の情景
第Ⅳ部 19世紀後半の象徴主義者たち

という構成。

第Ⅰ部は、このポスターにも使われている『いにしえの夢 - 浅瀬を渡るイサンブラス卿』(馬が異常に大きい!)、恋人である兵士との別れを惜しむ女性のドレスの質感が素晴らしく描かれた『ブラック・ブランズウィカーズの兵士』など、ラファエル前派を代表する画家、ジョン・エヴァレット・ミレイの作品がずらりと並んでいた。
そのほか、写真のように細かく精緻な描写で印象に残ったダニエル・マクリースの『祈りの後のマディラン』、赤毛のゴージャスな女性を描いたダンテ・ゲイブリエル・ロセッティの『シビラ・パルミフェラ』なども見どころのひとつ。

第Ⅱ部は、ヴィクトリア朝時代の英国人が好んだ古代ギリシャ・ローマの世界、それも民衆の日常生活が描かれた作品が並ぶ。その代表的な画家、ローレンス・アルマ=タデマの作品は、20世紀のハリウッド映画にも影響を与えたのだという。

第Ⅱ部は、田舎の素朴な風景や暮らしの様子が絵画の題材となっていた。この背景には、産業革命が進んだこの時代、都市の住民にとっては農村での暮らしは憧れとなったことがあるという。

第Ⅳ部は、方向性の違いから短期間で解体してしまったラファエル前派兄弟団の後継者、エドワード・コーリー・バーン=ジョーンズ『デカメロン』や、ジョージ・フレデリック・ワッツ『十字架の下のマグダラのマリア』などが展示されていた。

これは絵を鑑賞するセンスのないワタクシの個人的な感想なのだけれども、ちょっと少女漫画チックというか(ロマン主義的というのだろうか)、キラキラ感のある絵が多かったように思う。

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eriksatie.jpgBunkamuraで開催中の、『エリック・サティとその時代展』に行ってきた。

エリック・サティは19世紀末から20世紀初頭にフランスで活躍した作曲家。
芸術家の集まるモンマルトルで活動し、画家のピカソや詩人のジャン・コクトーらと交流があったという。ひ

展示は、
第1章 モンマルトルでの第一歩
この章の展示は、主にモンマルトルのキャバレー『シャ・ノワール(黒猫)』のポスター。

第2章 秘教的なサティ

第3章 アルクイユに移って
この章の展示の中心は、エリック・サティ作曲、シャルル・マルタン挿絵の『スポーツと気晴らし』
ブランコ、釣り、ゴルフ、イタリア喜劇、テニス、などの作品が展示されていて、なかなか面白かった。

第4章 モンパルナスのモダニズム
この章の展示の中心は、台本:コクトー、音楽:サティ、美術・衣装:ピカソという物凄いメンバーによって生み出され、当時物議を醸したバレエ作品『バラード』のメモやスケッチ、楽譜など。
会場内に『バラード』を2007年に再現した公演ビデオが流れていて少し見たのだけれど、セーラー服を着た女子高生、馬、ピエロ、中国の曲芸師(?)なんかが舞台に立っていて、かなり奇妙な感じだった。

第5章 サティの受容

という構成。

サティのことをあまり知らなかったので、ふーん、、、という程度だったのだけれど、サティに興味がある人、その当時のフランスに興味がある人は、もっと楽しめるのではないかしらん?

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Bunkamuraザ・ミュージアムで本日から始まった、キャプテン・クック探検航海と『バンクス花譜集』展に行ってきた。

banks.jpgキャプテン・クック率いる1768年から約3年に渡る第一回太平洋航海に同行し、植物の採集を行ったジョゼフ・バンクス(1743-1820)が、現地で収集した標本と、画家に描かせたドローイングをもとにして作られた花譜集の作品を集めたもの。
展示の構成は、

第1章 ソサエティ・アイランズ―金星観測の成功
第2章 ニュージーランド―勇ましき戦士たちの島
第3章 オーストラリア―花咲ける太平洋
第4章 ジャワ―パーキンソン最期の地
凱旋帰国―『バンクス花譜集』の出版へ


となっていて、ロンドンを出発した一行がブラジルを回って、タヒチなどのあるソサエティ・アイランスで金星観測をし、ニュージーランド(ここで測量をおこないニュージーランドの正確な地図が作られた)、オーストラリア東海岸、インドネシアのジャワと巡って、インド経由で再びロンドンへ、という航海の後を辿った形。

一部、キャプテン・クックの航海と同時代の地図や地球儀、彼ら一行が出会ったマオリやアボリジニーといった原住民の文化を示すものなどの展示もあったけれど、大半は植物の絵。葉脈など細かい所も丁寧に描かれていたけれど、縮尺がわからず(絵の大きさは同じ)実物の植物を想像しづらく、正直途中で飽きてしまった(汗)。

バンクスらの約3年の航海中には、オーストラリアでの船が座礁してしまったり、画家のパーキンソンがジャワ島で命を落としてしまったりと、様々な出来事があったようで、そのあたりの探検譚に興味がわいた。
以前『紅茶スパイ』を読んで面白かったから、またプラント・ハンターものの小説、読んでみようかな。

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夢見るフランス絵画展@Bunkamura 

2014/11/22
Sat. 20:33

渋谷のBunkamuraミュージアムにて開催中の、『夢見るフランス絵画展 印象派からエコール・ド・パリへ』に行ってきた。

yumemiru1.jpg yumemiru2.jpg


第1章 印象派とその周辺の画家たちは、セザンヌ(2。作品数、以下同じ)、シスレー(2)、モネ(4)、ルノワール(7)とボナール(1)の作品から成っていた。
展覧会のポスター(↓)に使われている作品は、どちらもこの第1章に入っていた作品で、モネの『睡蓮のある池』ルノワールの『宝石をつけたガブリエル』。モネの睡蓮シリーズ、日本では大人気だけれどもワタクシは実はあまり好きではない。でも、この『睡蓮のある池』は、空や池の周りの木(柳らしい)が水面に映りこんでいて、なかなか見応えのある絵だった。
このほか印象に残っているのは、シスレーの『四月の森』=きれいな絵だったけれど、タイトルを見るまで秋の絵だと思ってた・・・=、モネの『エトルタ、夕日のアヴァル断崖』=断崖の形状が独特=、ボナールの『トランプ占いをする女』=ベール越しの強いまなざしがインパクト大=。

第2章 革新的で伝統的な画家たちは、ルオー(6)、ヴラマンク(10)、デュフィ(2)、ドラン(2)の作品により構成。
ジョルジュ・ルオーという画家は初めて知ったのだけれども、版画家としても有名で、代表作には『ミセレーレ』という版画集があるのだとか。ステンドグラスの製作を習っていたとのことで、黒く太い線での輪郭が特徴的な作品(『ピエロ』『ニコデモ』など)が多く、面白かった。
ヴラマンクという画家も今回初めて知った。『雪の道』などもの悲しい感じの風景がが多かった。
以前、Bunkamuraで企画展のあったデュフィの作品は、『エッフェル塔』と『ニースのホテルの室内』の2つ。エッフェル塔は、花があしらわれたパリの町が描かれていて、まさに”花の都パリ”を描いた作品だった(パリ万博のために描かれたものらしい)。

第3章 エコール・ド・パリの画家たちは、ユトリロ(11)、マリー・ローランサン(3)、モディリアーニ(2)、藤田嗣治(6)、シャガール(4)、キスリング(7)の作品から成っていた。
ユトリロの作品は、モンマルトルの街角を描いたものが多かった。マリー・ローランサンの絵は、女性らしいほんわかした、でも明るい中にもちょっと冷たさを感じるようなもので、今回の展覧会の中では異彩を放っていたように思う。
藤田嗣治(レオナール・フジタ)も、以前ここBunkamuraで企画展があったっけ。6つの作品の中では、『マドレーヌと猫のいる自画像』が印象に残っている。
キスリングの作品は、女性を描いたもの、風景画、花やてんこ盛りの魚(?)の静止画など、バラエティに富んでいた。その中でも、鮮やかなピンク色のブラウスを着た黒髪の『若い女性』がひときわ目立っていたと思う。


この展覧会は、なんと日本人の個人コレクションで構成されているというのだから驚き
いったい、どちらのどなたがお持ちなのかしら?バブル期にお買い求めになられたのかしら?などと勘繰るのは芸術を楽しむ態度としては、よろしくありませんね(汗)

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2017-05