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旅の記録 + ちょこっと日常のあれこれ を綴ります

イスタンブール&メテオラ旅行:3日目 

2018/04/30
Mon. 20:40

【イスタンブール&メテオラ旅行:3日目】
(イスタンブール → エディルネ → イスタンブール)


3日目の今日は、イスタンブールから足を延ばしてバスで3時間のエディルネへ。
エディルネは、ギリシャ、ブルガリアとの国境に近い町で、古くはハドリアノポリス(→アドリアノープル)と呼ばれていた古い町。
オスマン帝国がイスタンブールを落とす前には、西方の守りの要として、帝国の首都が置かれていた町でもある(オスマン帝国の最初の都はブルサ)。

イスタンブールからはオトガル(バスターミナル)から高速バスを利用。1日を有効活用しようと朝早めに出たけれど、案内されたのは午前9時発のバス・・・エディルネを到着したのはお昼すぎになってしまった。
ちなみにトルコの高速バスのターミナルは、郊外にあることが多く、町の中心には高速バス運営会社が出しているミニバスか、その町の市バスなどに乗る必要がある。
ワタクシは、ミニバスをうまく捕まえられず(+多少の好奇心もあり)、行きも帰りも地元の人が利用する市バスに乗ったのだけれど、イスタンブールに比べると、(当然観光客の姿も少なく)ヨーロッパ系の肌の色が白い人が圧倒的に多かった気がする。

エディルネの旧市街に到着、最初に訪れたのはエスキ・ジャーミー(↓)。
エスキとはトルコ語で「古い」という意味で、1403年に建立が始まったジャーミー。
外壁にも、内部にも、大きなカリグラフィが描かれているのが特徴。
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これまで見たことのあるモスクとはかなり雰囲気が違うのだけれど、観光客も多すぎず少なすぎず、不思議と落ち着く空間だった。
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im3-7.jpgランチは、エディルネの名物、ジエールと呼ばれるレバーのフライ(→)を試してみた。
レバーのフライはほとんど臭みがなく、衣の味付けもややスパイシーで、なかなか美味。お昼なので控えたけれど、ビールに合うこと間違いなし。

腹ごしらえをして、世界遺産にも登録されているエディルネの至宝、セリミエ・ジャーミーへ。
セリミエ・ジャーミーは、イスラム建築の巨匠ミマール・シナンの設計で、セリム2世の要請を受け、「イスタンブールのアヤソフィアを超えるドームを造る」ことを目標に、このジャーミーを設計したとされる。かくして、セリミエ・ジャーミーのドームはアヤソフィアより少し大きいものとなり、数多くのジャーミーを設計したシナン自ら、「これが自身の最高傑作」と話していたのだとか。

セリミエ・ジャーミーは、あまりに大きすぎ、かなりの遠景でないと全体像の撮影はムリ。
エスキ・ジャーミーの近くの広場から、ミマール・シナンの銅像とともに1枚。ちなみにシナンはいわゆるイエニチェリで、もともとは軍に従事しておりそこで才能を見出されたとのこと。
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内部の装飾は比較的シンプル。
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お昼の礼拝の時間と重なってしまったせいか、入って早々に追い出されてしまう。
もう少しじっくり見たかったなー。。

セリミエ・ジャーミーにつながっている地下道は、ちょっとしたマーケットになっていた。
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エディルネの名産?のひとつ、フルーツの形をした石鹸や、セリミエ・ジャーミーが刺繍されたタオルなど、イスタンブールのバザールとは置いてあるものが少し違って面白かった。
フルーツ石鹸は飾り用だけれども、レモンの石鹸は香りもよく実際に使える(全身洗える)ということで、1つ自分用の土産に買ってみた。
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エディルネには大きなシナゴーグがあったり、オスマン帝国時代の医療を紹介した博物館があったりと、ほかにも見たいところもあったのだけれど、地図無しで歩いて道に迷い、結局はどちらにも辿りつけず・・・・素直にタクシーを利用すればよかったかな。

im3-19.jpg帰りは、イスタンブールの町に近づいたとたん、見事に渋滞にはまってしまう(←)。
高速道路から見るイスタンブールは、すっかり先進国のひとつの都市、という感じ。

そうそう、イスタンブールには、ヨーロッパとアジアを結ぶボスポラス海峡横断トンネルを通る近郊列車、マルマライ(↓)が走っている。
旧市街からオトガル(バスターミナル)や空港までは、トラムも走っているけれど、混雑しているのと渋滞に巻き込まれるリスクもあるので(海峡を横断はしないけれど)、イェニカプ駅まではマルマライの利用がおすすめ。とはいえ、プラットフォームは東京の大江戸線の六本木駅並み(?)に深く、駅についてから電車に乗るまでにちょっと時間はかかる(乗車時間よりホームへの行き来のほうが断然長い)。

駅のホームには、イスタンブールの町と海峡横断トンネルのモザイクが飾られていた。まだ利用する人がそんなに多くないのか、広告の類はあまり見なかった。
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本来はスルケジ駅で降りるのだけれど、せっかくなので、横断トンネルも渡ってみようと、1駅先のアジア側のユスキュダルまで行って引き返してみた。
日が暮れる前、明るい時間帯であれば、ユスキュダルからフェリーで戻ってくるというのも良いプランだと思われる(ユスキュダルには夕景スポットもあるみたいだし)。

これにて、今回のイスタンブールとエディルネの観光は終了。
まだまだ見残したものがあるので、イスタンブールへの3度目の訪問も、そう遠くない将来に、ひょっとしたらあるかもしれない。
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【イスタンブール&メテオラ旅行:2日目(その2)】
(イスタンブール)


ドキドキのバス乗車を経てやってきたのは、カーリエ博物館
こちらはもともとは、5世紀に建てられたコーラ修道院という修道院で、13~14世紀のモザイクが有名で、博物館となったところ。
外観はこちらも修復中なのか、覆われていて見ることができず。

内部の、ハリストス(キリスト)と聖母子のモザイク。
聖母子(※)のほうは、ハリストスが胎児のように表現されており、珍しいデザインなのだとか。
※ギリシャ正教では、マリヤ(聖母マリアという言い方はせず、日本語では生神女マリヤと訳される)が単独で描かれることはなく、常にハリストスと共に描かれるため、わざわざ「聖母子」という必要はないらしい。
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入ってすぐの外ナルテクスには、イエスの生涯が天井いっぱいに描かれている。
(マリヤの生涯が描かれた内ナルテクスには入ることができず。ほんと、どこもかしこも修復中だった・・・)
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ハリストスにこの修道院を捧げているところ。
修道院をささげているのは、14世紀にこの修道院の大改築をなした宰相テオドロス・メトキテスとのこと。
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礼拝堂のほうには、モザイクではなくフレスコ画が残っている。
こちらのキリストの復活(『アナスタシス』)を描いたフレスコ画は、ビザンチン美術の最高傑作と名高いのだとか。
ちなみに、東方正教会では、復活は、ハリストスが地獄からアダムとエヴァを引き上げてやっている、『ハリストスの地獄降り』という場面のイコンで表されることが多い。
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こちら(↓)は、『最後の審判』のフレスコ画。
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こういうところに来るたびに、聖書についてはちゃんと学んでおきたいなぁ、と思うのだけれど。。。

カーリエ博物館の近くでは、テオドシウスの城壁(↓)も見られる。
修復されすぎていてちょっと興ざめ?だけれども、昔のコンスタンチノープルという町はここまで(この範囲)だったのね、ということを知ることがてきる。
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エディルネカプという地下鉄の駅(↓左)から、イスタンブール旧市街へ戻った。地下鉄(メトロ)は近代的で快適。
いったんホテルに戻って、しばし休憩。
イスタンブールの夕景をどこで見ようかといろいろ調べ、結局、王道のガラタ塔(↓右)に行ってみることに。
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同じように夕景を見ようと考える人が多いのか、ガラタ塔も大行列。事前に調べた情報では、入場制限をしていることも多いと書いてあったので、待つのはある程度想定内。
1時間半ほど待って、ちょうど日の入りの時間に塔の上に上がれた♪
ちょうど空がピンク色に染まって、とってもキレイ!!!
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ガラタ橋、アヤソフィア、ブルー・モスク、スレイマニエ・ジャーミーのドームが、いかにもイスタンブールらしい景観を作っている。
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夕日を浴びてより一層ピンク色が映えるアヤソフィア。
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沈みゆく夕日。
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ちらほらとライトアップが始まった。
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ガラタ塔から旧市街へ戻る途中。ライトアップされたスレイマニエ・ジャーミーがいい。
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充実した2日目はこれにて終了。
明日は、エディルネまで足を延ばします。

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【イスタンブール&メテオラ旅行:2日目(その1)】
(イスタンブール)


2日目の今日は、朝いちばんでトプカプ宮殿へ。
チケット購入+入場での行列が予想されたため、午前9時からのところ、30分前にはチケットブース前にスタンバイ。さすがにこの時間だと混雑はしていなかったけれど、出てくるときにはこれまたすごい行列だった。。。

皇帝の門(↓左)から入場後、ハーレムへ直行。
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こちらは、ハーレムを警護していた黒人宦官の部屋が並ぶ中庭。青いタイルが美しい。
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個人的にとても気に入ったのが、こちらのスルタンの母の部屋(↓)。
優しく、上品な色づかいが印象的。
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こちらはハーレムのハイライトともいうべき、皇帝の間(↓)。
天井のドームも壁の装飾も、どれも派手すぎず金ぴかでもなく落ち着いていて、それでいて美しい。
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im2-8-2.jpgハーレムも修復中のところが多かったのが残念。アフメット3世の食堂が見られなかったのは悔しい。。。
ちなみに、ハーレムとは別のトプカプ宮殿のもう一つの見どころ、宝物館も閉まっていたので、ちょっと物足りなかった。これだけ閉まっている・見られないところが多いと、『イスタンブール何度も訪れてね大作戦』の一環なのだろうかと勘繰ってしまう。

こちら(←)は、トプカプ宮殿の中庭に咲いていたチューリップ。
トプカプ宮殿の奥のテラスは、金角湾から新市街の眺めも良く気持がよいが、とにかく人が多かった。

トプカプ宮殿は以前にも訪れていたのであまり時間をとらず、徒歩にて次の目的地、イズニックタイルが美しいと言われるリュステム・パシャ・ジャーミーへ。
im2-9.jpgこちらはその途中に見えたイェニ・ジャーミー(→)。こちらも大工事の真っ最中。。。
イェニとは、トルコ語で「新しい」の意味。ガラタ橋のたもとにあり、新市街から旧市街を見る景色に、このジャーミーは不可欠な存在。

迷いながらもリュステム・パシャ・ジャーミーに到着(入口はエジプシャン・バザール内にある階段を上る)。
しかし、、、壁にはカバーのようなものがかけられていて、全くタイルは見ることができず
ワタクシの他にも観光客らしき西洋人がいたので、「え?これだけ?他に別の入り口があるの?」と聞いてみたけれど、首をかしげられてしまった。

こちらは、エジプシャン・バザールの様子。
別名をスパイス・マーケットとも呼ばれていて、食料品を扱った店が多かった印象。

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歩いて、旧市街と新市街を結ぶガラタ橋を渡ってみる。
旧市街側のエミノニュ桟橋付近には屋台がたくさん並んでいて賑やか。橋の上では釣りをしている人がいて、しばらく見ていると魚はかなり小さめだが、けっこう釣れている様子だった。
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im2-14.jpgそしてガラタ橋といえば、サバサンド!ということで、橋のふもとで営業していた店で1つ購入。焼きたてのサバをその場でパンに挟んでできあがり♪
サバの臭みもなく、シンプルながら、安くて美味しいので、 B級グルメとして観光客に人気なもの納得。

エミノニュのバスターミナルから、バスに乗って次の目的地へ。
エミノニュ始発のバスに乗ったのだけれど、バス停に貼ってある時刻表と、同じバスを待っている地元の人がいう次のバスの時間には違いがあり(地元の人の言ってた時間に来た)、戸惑った。英語はぜんぜん通じず困ったけれど、助けてくれた地元の人たちに感謝。

バスは、トラムと違い、次の停留所がどこなのかわかりづらいのでハードルが高く、ドキドキ。。。
案の定(?)、乗り過ごしてしまったものの、バス停を過ぎてすぐの信号待ちのときに下車させてもらえた(同じく乗り過ごしていた乗客がいたので、その人に便乗した)。
次の目的地については、【2日目(その2)】へ。

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イスタンブール&メテオラ旅行:初日 

2018/04/28
Sat. 22:23

【イスタンブール&メテオラ旅行:初日】
(羽田 → ドーハ → イスタンブール)


今年のゴールデンウイークの旅先は、トルコのイスタンブールとギリシャのメテオラへ。
イスタンブールは、ずいぶん前にパッケージツアーで訪れただけで、しかもその時はアヤソフィアやトプカプ宮殿のハーレムに行くことができなかったので、ぜひとも再訪したいと思っていたところ。
そしてギリシャのメテオラは、足腰が丈夫なうちにトレッキングがてら行きたいと思っていたところ。

イスタンブールへは、ドーハ経由のカタール航空で。当初はターキッシュエアラインズの直行便で行く計画を立てていたのだけれど、ぐずぐずしていたらゴールデンウィーク=ピークシーズンということもあり予算の1.5倍の航空運賃になってしまい、経由便に計画変更。
カタール航空は機材も新しく、機内エンタメも充実していたので、まぁ良しとしよう。
機内では、映画The Greatest Showman (2017年/米国)』Paddington 2 (2017年/英国)』Kingsman: The Golden Circle (2017年/英国)』を鑑賞。The Greatest Showmanは評判の良い映画だったけれども、ワタクシはそんなに好みではなかった。ミュージカル映画嫌いじゃないけど、なんでだろ?大画面だとまた感じ方が変わったかな?
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ドーハの空港に到着。ずらりとカタール航空の飛行機が並んでいた。
コンコースには、大きなクマのぬいぐるみ(?)が鎮座。ニューヨークで活躍するアーティストの作品なのだとか。
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こちら(↓)はドーハの空港を出てすぐの、窓の外の景色。砂漠の真ん中のゴルフ場???どういう灌漑設備(?)になっているんだろう?カタールもドーハもお金はあるし、室内はエアコンがガンガンに効いているのだろうけれど、一歩外に出たら暑い&砂ぼこりで、なんだか暮らしにくそうだなぁ。。。
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イスタンブールに到着。ドーハという中東からの便だったせいか、日本からターキッシュエアラインズが到着するアタテュルク国際空港ではなくて、アジア側にあるサビハ・ギョクチェン国際空港への便で、渋滞もありイスタンブール旧市街にあるホテルまで、車で90分くらいかかった。

さて、まだまだ日が高かったので、イスタンブール旧市街を散策。まず、今回のイスタンブール再訪の最大の目的、アヤソフィアに行ってみるも、チケットを並ぶ長蛇の列を見て絶句。。。チケットをすでに購入しているガイドが、「プラス10ユーロ払ったらガイドします、並ばずすぐ入れるのでどう?」としきりに勧誘していた。


im1-4.jpgim1-5.jpgもう少し遅い時間になったら混雑も緩和されるかな、ということで、方向転換。
ローマ時代の戦車競技場跡、ヒッポドロームへ。

ここは広場になっていて、ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世から寄贈されたドイツの泉(←左)と呼ばれる建物、テオドシウスのオベリスクと呼ばれるオベリスク(←右)がある。皇帝テオドシウスの時代(在 379-395年)に、皇帝の命令でここコンスタンチノープル(イスタンブール)に運ばれてきたらしい。
im1-6.jpgテオドシウスのオベリスクは、トトメス3世のオベリスクとも呼ばれていて、もともとはk古代エジプトの都テーベのカルナック神殿にあったものなのだとか。

大理石の台座には、美しいレリーフが施されている。これはテオドシウス1世の時代、紀元後4世紀のものだといわれていて、テオドシウスとその家族などがここでレース観戦しているところなどが描かれている。
im1-7.jpg im1-8.jpgこの広場にはあと2本、全部で3本のオベリスクが建っている。
残りの2つがこちら、蛇の柱(←左)と切石積みのオベリスク(←右)。
蛇の柱は青銅製のオベリスクで、途中で折れてしまっているが、ギリシャのデルフィのアポロン神殿にあったものをコンスタンチノープルに持ってきたもの。もともとは、ペルシア戦争の戦勝記念に造られたものとのこと。
切石積みのオベリスクは、東ローマ皇帝コンスタンティヌス7世(在913-959年)によって建てられたものらしい。

続いては、ブルー・モスク=スルタン・アフメット・ジャーミーへ。
言わずと知れたイスタンブールのシンボル。聖地メッカのマスジド・ハラームと同じ6本のミナレットを持つ格式の高いジャーミー(その後、マスジド・ハラームのミナレットは面目を保つため1本増えて7本に)。
何かのイベントの期間なのか、残念ながら、観光客は5月半ばまでジャーミーの中に入ることができなかった。
そうそう、ジャーミーの中庭には、コーランを外国語(日本語は見当たらず。中国語はあった)に訳した小冊子が並んでいた。こういうところで布教するのは、一定の効果があるのかも?
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ブルー・モスクの周りを散策、近くにあったモザイク博物館へ行ってみる。長蛇の列に並ばずミュージアム・パスを買えることを期待していたのだが、「パスは売ってない」と断られてしまい、Uターン。

改めて、アヤソフィアへ。
さっきより行列は短くなっていたものの、20分くらいは待ったかなぁ・・・イスタンブール・ミュージアムパスを買いたいというと、「今日の分は売り切れた」と言われてしまう・・・さっきモザイク博物館で買えなかったのも同じ理由なのか、と納得。
ちなみに、昨今のトルコ・リラ安もあり、最新のガイドブックであっても(空港でのテロなどがあったせいか、ガイドブックも最近新しいものが出ていないようだが)、そこに書いてある価格と博物館などの入場料はぜんぜん違うのでご注意を。とはいえ、博物館のチケットブースでは、どこでもクレジットカードが使えるので、現金を用意する必要はない。
ミュージアムパスを買えなかったショックは大きかったものの、気を取り直して、音声ガイドも借りて、いざ出陣(?)。

4本のミナレットを持つアヤソフィア(ハギア・ソフィア←ギリシャ語)は、キリスト教を公認したコンスタンティヌス帝が建てた教会のあった場所に、6世紀に全盛期を迎えた東ローマ帝国(ビザンツ帝国)の皇帝ユスティニアヌスの命により建てられた、ビザンツ建築の最高傑作と言われる大聖堂。ギリシャ正教の総本山でもあった。
1453年にオスマン帝国の支配下にはいると、大聖堂はジャーミーに変えられ、ビザンツ時代のモザイクも漆喰で塗りつぶされてしまったが、20世紀に入って再発見され、こうやって観光客も目にすることができるようになった。

ミナレットはあるものの、このピンク色も独特で、他のジャーミーや教会などとは、外観からしてまったく違う。
聖堂内部に入ってすぐのところには、大理石でできた水がめが展示されていた。この紫色の柱も、とても貴重で珍しい石を使っているとのこと。紫色というのは、ビザンツ文化においても高貴な色という位置づけなのだろうか。
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こちらは聖母子のモザイク
後から取り付けられたミフラーブ(メッカの方角を示すくぼみ)と、この聖母子のモザイクが同じ方向にあるというのも、偶然なのだろうが興味深い。
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イスラムのカリグラフィが刻まれた大円盤。
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ミフラーブとミンバル(説教壇)。
まったく違和感を感じなかったのは、ワタクシがキリスト教徒でもイスラム教徒でもないからだろうか。それとも、このミフラーブやミンバルを設置したオスマン帝国の人々も、アヤソフィアの美しさを最大限に尊重した結果ゆえなのだろうか。
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アヤソフィア内部のでは修復作業が行われていた。↓右のモザイクは、ドームの周囲に配されていた熾天使のモザイク。
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im1-20.jpgこちらは2階にあった大きなモザイク、ビザンツ美術、のちのギリシャ正教会の代表的なイコン、『デイシス』
デイシスは、ハリストス(ギリシャ語でキリスト)は玉座に座り、聖書を持ち、傍らに生神女マリヤと前駆授洗イオアン(洗礼者ヨハネ)が立った姿で描かれ、時には他の聖人や天使も描かれるものだが、下部はほとんどが失われてしまっていた。
この後訪れるギリシャ(メテオラ)のガイドから、ギリシャ正教その他いわゆる東方正教(オーソドックス)では、イコンは伝統的な図柄をお手本どおりに描くことが求められたため、カトリックのように著名な芸術家を生まなかったとの説明があったのだけれど、このモザイク画のハイストスは立体的に描かれていて、芸術的価値が高いと評価されているのだとか。
im1-21.jpgこちらも2階にあったモザイク、『聖母子と皇帝ヨハネス2世コムネノス、皇后エイレーネー(イリニ)』。12世紀のものとのこと。
im1-22.jpgこちらも2階にあったモザイク、『キリストと皇帝コンスタンティノス9世、皇后ゾエ』。11世紀のもの。文字で人物が特定できているのだが、皇帝や皇后の顔のモザイク部分はかなりの修正が施されているらしい。
im1-23.jpg観光順路で行くと出口に当たる側廊入り口の上部にあった、アヤソフィアを捧げるユスティニアヌスとコンスタンティノープルの街を捧げるコンスタンティヌスのモザイク。
芸術的にいまひとつな感じはするけれど、この図柄はとてもシンボリック。
ムスリムからは怒られるかもしれないけれど、イスラム教が偶像崇拝を禁止していなければ、コンスタンチノープル(イスタンブール)を手に入れたメフメット2世の絵が、この上から描かれていたのかもしれない。

im1-24.jpg以上で、初日のイスタンブール観光は終了。
アヤソフィアはやっぱり別格!と感じたし、旅から帰ってきてこうやって旅の記録をつけていても(うまく言葉にできないけれど)、アヤソフィアの独特な雰囲気は特別だったと思うのだ。

夕食はホテル近くのレストランで。スパイシーなケバブをオーダー。まずまずのお味でした。

ホテルに小さなハマムがあったので、30分くらい入って汗をかいてスッキリ♪水着を着ないとダメなところが、日本人としてはちょっと不満だけれども、まぁ、仕方がない。

明日もイスタンブールの散策です

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マルタ&シチリア旅行:初日 

2017/04/28
Fri. 22:34

【マルタ&シチリア旅行:初日】
(成田 → イスタンブール)


今年のゴールデンウィークは、マルタとシチリア東部への旅へ。
数年前からマルタには行きたくて、フライト検索などをしていたら、ターキッシュエアラインズの乗り継ぎが便利だということがわかり、イスタンブールも再訪したい都市の一つで、かつ、スターアライアンスのマイルがたまっていたこともあり、当初はマルタとイスタンブールの旅を企画。
かなり早い段階で決めたので、ゴールデンウィークというピークシーズンの航空券をマイル得点で確保(しかもビジネスクラス)できたものの、昨今の世界情勢を考えるとイスタンブールはちょっとリスクが高いかな、と計画変更。
これまでずーっと"special occasion"のためにとっておいた(?)憧れのイタリアにも、初めて足を踏み入れることとなりました。


スーツケースは事前に空港に送っておき、仕事を終えて成田空港へ。
最近話題の(?)格安高速バスが東京駅八重洲口(日本橋)から出ていて、会社から乗り場が近いので、試しに利用してみた。
20分に1本くらいの頻度で出ていて、乗り場に着いた時にはかなりの人が並んでいたのでビックリ。まぁ、この日、この時間帯だから混んでて当然か。。。
最初は少し渋滞していたけれど、これも織り込み済みなのだろう、ほぼほぼ定刻通りに成田空港に到着。
運賃1000円で、これくらい時間に正確に着くなら、これは利用価値が高い!

出発は、22:30発のTK053便。
出国審査を済ませ、ANAラウンジへ。みんなカレーを食べていたけれども、ワタクシはここはぐっと我慢。。。。
というのも、ターキッシュエアラインズの機内食はかなり美味しいと評判と聞いていたから。

turkishairlines1.jpgワタクシが乗ったTK053便の機材は、ボーイング社の777-300ER(機材は曜日や時期によって、コロコロ変わるみたいだ)。
ビジネスクラスのシートはフルフラットになるもの。搭乗してすぐに、CAがマットレスと毛布を持ってベッドメイキング(?)をしてくれた。
機内エンタメもそれなりに充実していたようだったけれども、足元が広すぎて=前の画面が遠すぎて、映画を見る気分になれず。もともと深夜便なので、寝る気満々だったし、それにビジネスクラスの乗客は搭乗中、機内でwi-fiが使い放題だったこともあり、退屈はしなかった。

搭乗後、間もなくスナックのサービス(→)があった。日本発だから、ここはお寿司。これはターキッシュエアラインズの良さを発揮しづらいメニュー。可もなく不可もなくといったところ。

空腹で搭乗したこともあり、真夜中にもかかわらず、ディナーは前菜、メイン、デザートとがっつりいただいた。
前菜のスモークサーモンが分厚くて食べごたえがあって美味しかった。スイーツもコーヒーも、レベルは高かったように思う。
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フルフラットシートでぐっすり眠り、到着前に朝食をいただく。
ドリンクにはいちごのスムージーを選択。機内でスムージーが飲めるとは。
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食べて、寝て、食べて、、、でおよそ11時間が経過。
定刻より30分ほど早く、午前5時前にイスタンブールに到着。
この後、こちらも素晴らしいと評判のイスタンブールのターキッシュエアラインズのラウンジへ。

2フロアに渡る広々としたラウンジは、ここに誰か住んでる人いるんじゃない?と思うほどの充実ぶり。
機内食でおなかいっぱいだったので食べなかったけれど、トルコ風ピザを焼いているコーナーや、ホットサンドイッチを作っているコーナーなど温かい食事もアルコールもとても充実していた。さらにスイーツはオーストリアのデメルのものだとのこと。
いろいろなものがあるので、ここで食事をする人は、一度ぐるっと一回りして、何があるかを確認してから選ぶのが賢明だろう。
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turkishairlines13.jpgturkishairlines14.jpgコンシェルジュのデスクに行き、シャワーブースを使わせてもらう。シャワーは上の階にも下の階にもあったようだけれど、ワタクシは下の階のものを利用。行きは早朝到着だったこともあり待ち時間はゼロ、帰りは深夜便でラウンジの利用者も多く、1時間近く待った(待つときは、ページャーを渡される)。
シャワールームも広々で感動!
アメニティも充実していて、スリッパ、バスタオル、シャンプー、コンディショナー、ボディーソープはもちろん、ドライヤー、バスローブ、そしてへちまミトンまで!!!
難を言えば、換気扇がないので熱がこもること(まぁ、誰かが入ってくる心配はないので、ワタクシはタオルはさんでちょっとドア開けました)、そして天井まで鏡張りなのでちょっと照れくさいこと(変な話だけれど、頭のてっぺんから足の先まで、背面もばっちり、自分の生まれたままの姿が見られます・・・)

ラウンジは時間を潰す遊び道具も充実。ビリヤード、ゴルフの打ちっぱなし、ラジコンカーレース、ラウンジの入り口付近は図書館っぽくなっていた。
wi-fiの利用は、搭乗券をスキャンすると個別にIDとパスワードが発行される仕組みになっていた。他のステータスでラウンジを予約している人には、パスワードが書かれた小さな紙が渡されていたようだった。
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ラウンジでリフレッシュ&リラックスして、いよいよ最初の目的地、マルタに向かいます

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2024-03